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石田 紀久; 富合 一夫*
JAERI-M 91-226, 129 Pages, 1992/01
船体運動条件下での原子炉プラント熱水力挙動を解析できるRETRAN-02/GRAVを開発した。RETRAN-02コードはもともと一次元モデルを対象としているが、船体運動による原子炉プラント熱水力挙動への影響として、ヒービング(上下動加速度運動)、ローリング(横揺れ運動)及びピッチング(縦揺れ運動)、ならびに船体定傾斜の組合せが考慮できるよう多次元モデルへの拡張を行った。この改良したコードの機能を、これまで行われたいくつかの実験、すなわち、ヒービング状態での単相及び二相自然循環実験、ローリング状態下での単相自然循環実験、及び定傾斜状態下での単相自然循環実験について解析を行い、十分実験結果を模擬できることを確認した。実機の応用として、船体運動が原子力「むつ」炉に及ぼす影響を把握するために、ヒービング、ローリング及び定傾斜状態でのプラント挙動を解析し、「むつ」実験航海の実験海域の条件選定に役立てた。
橋本 和一郎; 早田 邦久
JAERI-M 91-193, 21 Pages, 1991/10
TMI-2事故を標準問題として扱い、これを各国で開発されているシビアアクシデント解析コードで解析し、コード間の比較・評価を行うためのタスクグループがOECD/NEA/CSNIに設置された。原研は、このタスクグループに参加し、THALES-PM1/TMIコードを用いて解析を行った。この解析の目的は、実炉の事故進展に対する同コードの適用性を確認することである。本報告は、原研で行ったTMI-2標準問題の最終結果をまとめたものである。
村松 健; 田辺 文也; 須田 徹*
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(11), p.958 - 967, 1986/11
被引用回数:1 パーセンタイル:20.71(Nuclear Science & Technology)炉心損傷事故における燃料損傷挙動に関する、より深い理解をえることと、SEFDANコードの検証を目的としてPBF.SFD1-1実験の解析を行なった。その結果次のことが明らかになった。実験で観測された50cm、70cm高さでの被覆管温度急上昇は被覆管破裂後の内面酸化(水-金属反応)によって引き起こされたものと考えられる。水-金属反応は50cm近傍から下方へ進行し、16.5cm~32.9cm間の被覆管は温度が酸化ジルカロイの融点を超えて、融解落下したことを示している。一方32.9cm以上の高さの殆どの部分では酸化は進むものの、温度は酸化ジルカロイの融点に達しないので燃料は元の形を保っていることを示唆している。これらの計算結果は実験での観測結果とよく対応している。
渡邉 憲夫; 千葉 猛美*; 及川 哲邦; 阿部 清治
JAERI-M 84-173, 40 Pages, 1984/09
原子力プラントの安全性を評価するための熱水力計算コードが数多く開発されている。それらの計算コードでは工学的安全施設等の動的機器の作動/不作動を考慮する必要がある。本報で紹介するLOGIC1は、動的機器の動作を模擬するプログラムライブラリで、計算コードの標準化の一環として開発したものである。本ライブラリを熱水力計算コードに適用すれば、動的機器の制御論理だけでなく、運転員の介入や機器故障などを計算とは独立に模擬することができ、計算コードの作成を容易に行える。また、フォールト・ワリーやイベント・ワリーの作成により得られた知見を直接熱水力挙動解析に反映させることが可能である。特に、炉心溶解事故解析のように、考慮すべき動的機器の数や種類が多い場合には本ライブラリの適用が有効であり、現在開発中である炉心溶解事故時の熱水力挙動解析コードシステムTHALESへの適用を行っている。
平野 見明
原子力工業, 30(6), p.59 - 63, 1984/00
1984年3月14,15日の2日間、軽水炉安全研究の情報交換を目的とした国際会議「第1回熱水力挙動に関する軽水炉安全研究ワークショップ」が科学技術庁主催で開催された。本報告では、このワークショップの背景、内容及び成果について紹介した。